野球用語解説・最強打者の証であるOPSとは?


近年のプロ野球界ではデータというものが主流になり、たくさんの指標が認知されるようになってきました。

例えば、1イニングあたり何人のランナーを出したかを表すWHIPや、1個の四死球を与えるまでに何個三振を奪っているかを表すK/BBなどが挙げられます。

これまでは投手なら勝ち星・防御率・投球回、打者なら打率・打点・本塁打で主に選手を評価していましたが、現在は指標が増えたことによって様々な観点から選手を評価できるようになりました。

しかし指標が増えるにつれ、私は一つ一つの指標の理解が難しくなったように感じます。

そこで今回は「OPS」について野球初心者にもわかるように解説していきます。

OPSとは?

OPSをわかりやすく一言で表すと、「どれだけ得点に貢献できる打撃力があるか」といった指標であると言えます。

もう少し詳しく見ていきましょう。

OPSとはOn-base plus sluggingという英語の略語で、on-baseは出塁率、sluggingは長打率を意味する英語です。

なのでその名の通り、出塁率と長打率を足し合わせた数値がOPSとしての値となります。

OPS = 出塁率 + 長打率

こうして見ると、ものすごい単純ですね。

OPSが高ければ高いほど、塁に出れて長打も打てる打者ということになります。

OPSの数値の基準

世間一般的なOPSの評価はこのようになっています。

ランク 評価 OPSの値
A 素晴らしい .9000以上
B 非常に良い .8334 – .8999
C 良い .7667 – .8333
D .7000 – .7666
E 平均以下 .6334 – .6999
F 悪い .5667 – .6333
G 非常に悪い .5666以下

さらにOPSが1を超える打者は超一流打者と言われています。

今年で言うと、広島の丸佳浩や鈴木誠也、ヤクルトは山田哲人、横浜のソト、ホークスの柳田悠岐がOPS1越えを記録しています。

これらの選手はイメージだけでなく、数学的にも球界を代表する屈指の選手ということが証明されています。

ここまで読まれて、だいたいOPSという指標のイメージが出来てきたでしょうか?

ここからはOPSの具体的な数値を見て、具体例をあげてより深く掘り下げる数学的な考察となりますので、もっとOPSを知りたいという超野球好きな方向けになります。(それでも数学が苦手な方にもわかりやすく説明していきます。)

イメージが掴めれば満足という方はここで読むのを終わっても問題ないでしょう。

それでは次にどうしてOPSがここ最近になって大きく取り上げられるようになったのかを見ていきましょう。

どうしてOPSが注目されてるの?

では近年、なぜOPSが指標として急激に注目を浴びるようになったのでしょうか。

それは得点との相関性が高いことが大きな理由です。

相関性って言われても、数学が苦手だよって人はイメージがつきにくいと思うので、噛み砕いて説明すると「OPSが高ければ高いほど、得点に繋がりやすい」ということが数学的に証明されているということです。

このように生まれたOPSのメリットは、比較的簡単に求まる数値でありながら、得点との相関性が高い点にある。2000年から2004年のMLBのデータを基にすると、各指標の得点との相関係数は打率が0.849、出塁率が0.910、長打率が0.913なのに対し、OPSは0.955にも達する。日本でも1980年から2010年のデータで得点と打率との相関係数が0.776なのに対し、OPSとの相関係数は0.941に達している。

OPS (野球) – Wikipedia

相関係数の詳細な数値についてはWikipediaでこのように説明されています。

少し補足しますと相関係数が1に近いほどその指標は得点と密接な関係(その指標の数値が高ければ、得点にも繋がっている)にあるといえます。

得点につながる打撃力を持っている選手ほど、チームにとって重要な選手であると言えるのでOPSという指標が注目されているというわけですね。

じゃあOPSが一番凄い指標なの?

ここまで読んでくださった皆さんを裏切るような気持ちになりますが、OPSが一番凄い指標なのかと聞かれると、そうとは言い切れません。

OPSの欠点について他のサイトでも大きく2つ挙げられています、具体的な例を挙げながら1つずつ考えていくことにしましょう。

欠点①:出塁率と長打率

OPSが出塁率と長打率の簡単な足し算で求められる点はとても良いのですが、それはすなわち長打率と出塁率を全く同価値の数値として扱ってしまっているということになります。

どういうことかと言いますと、長打率(塁打数÷打数)の最大値は4.000ですが、出塁率((安打数+四球数+死球数)÷(打数+四球数+死球数+犠飛数))の最大値は1.000までしかありません。

なので長打率が高い打者・パワーヒッターなどはOPSが高く記録され、単打や四球による出塁が多い打者・アベレージヒッターはOPSがあまり高く記録しづらいというのが欠点になります。

欠点②:盗塁が考慮されていない

単打で出塁した選手が盗塁で2塁まで進めたら、それは実質的に2塁打ということになります。得点にも大きく関係してくるでしょう。

しかしOPSはそこまでの考慮がされていない指標なので、盗塁で2塁まで進める選手と、盗塁ができない選手が全く同じ評価になってしまっているのは欠点であると言えるでしょう。

具体例を挙げると、今シーズン44盗塁でパリーグ盗塁王に輝いた日本ハム・西川遥輝選手はOPS.796でパリーグ15位となっています。

しかしもし1盗塁を1塁打と換算するのならば、OPSは.880となり、パリーグ7位のロッテの4番・井上晴哉と肩を並べるまでに上がります。

こういった欠点から、アベレージヒッターや盗塁がうまい打者はOPS的には評価されづらいといった欠点があります。

最後に

ここまで長々と読んでくださってありがとうございました。

OPSはあくまでもある観点(出塁率と長打率)から評価するとこうだよねという参考程度のものです。

なのでデータを見てニヤニヤするくらいがちょうどいいと思います。

もし解説がわかりづらかったとか、こんな指標を解説してほしいといったご意見がありましたら、BASEBALL FREAKのtwitterアカウントがありますので、そこへご意見・ご要望をお寄せください。

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野球記者

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中畑政権からの横浜ベイスターズファン